プレイオフ

 えー、まとめて3試合分の雑感になります。どうぞ。

 お互いが持ち味を出し合った試合ではなくて、お互いの持ち味を消し合うような試合展開であった。テネシーディフェンスは、今シーズン2000yds超Rushのジャマール・ルイスのランをほぼ完璧に封じてボルティモアオフェンスにリズムを作らせなかった。また、ボルティモアも、テネシーのQBマクネアから3つのINTを奪って(うち1つがRetTD)テネシーに自由に攻撃させなかった。試合は、17-17で迎えた第4QT、残り時間2分を切ってから、テネシーが決勝FGを決めて勝利。次の試合に駒を進めた。

  • ダラス at キャロライナ

 デロォォォームと叫びたくなるような試合。この試合の主役は、キャロライナのQBジェイク・デロームだった。正当派ヘタレQBの系譜を受け継ぐデロームだけど、この試合はリーグ1位のダラスパスディフェンスに対し、なぜか大ブレイク。トータルで400yds近くを投げて、レイティングも100オーバー。チームの勝利に大きく貢献した。デロームはこんなにいいQBだったのだろうか??? それとも、キャロライナのオフェンスコーディネーターがすごかったのか? ダラスはディフェンスはデロームにやられていたし、オフェンスはいつも通りのペースだったので、当然のように敗北。Final Score 29-10。

 今シーズンのベストゲーム(予)。寒風吹き荒ぶ、リッチ、もとい、ランボーフィールドでの試合である。氷点下7度。テネシーatボルと違って、こちらは両チームが持ち味を十分に出し合った試合であったといえる。特に、両チームのQBファーヴとハッセルベックの出来は素晴らしく、悪天候の中、次々と素晴らしいパスを連発し、チームのオフェンスをリード。試合もこの二人に象徴されるように、点の取り合うシーソーゲームになった。まずは、シアトルFG、で始まり、グリーンベイFGで同点、シアトルFGでリードを奪うと、GBはファーヴからTEフランクスへのTDパスで勝ち越し。ハーフタイム前にもFGで加点。前半13-6。後半に入ると、シアトルがペースを握る。ハッセルベックのパスは寒風の中冴え渡り、3Qだけで100yds以上を投げ、RBアレキサンダーの2つのTDランをお膳立てした。これで、20-13とシアトルリード。しかし、GBも4Q息を吹き返し、こちらもファーヴのパスで2つのTDランを演出。27-20と、残り時間3分を切ったところで、再びリードを奪う。だが、シアトルもしぶとい。最後のドライブはハッセルベックが随所にいいパスを決め、残り時間55秒で同点のTDランを演出した。GBも負けじと、残り時間5秒で47ydsのFGを狙える位置まで進むが、寒さのせいもあってか、FGは失敗し、27-27で試合はOTへ突入。コイントスで勝ったシアトルが最初に攻撃権。だが、パント。GBもパント。そして、OTに入って、シアトル2回目の攻撃シリーズ中にドラマは起こった。自陣40yds付近までドライブしたシアトルは3rd&Longでハッセルベックのパス。これを、GBのCBハリスがインターセプトし、そのままエンドゾーンへ。劇的な幕切れで、GBが勝利を飾った。この試合では二人のQBが素晴らしかったのはもちろんだが、両チームとも非常にミスが少なく、そういった意味でも非常にいい試合であった。また、ペナルティーもほとんどなく、試合がテンポ良く進んだため、見ていて非常に気持ちが良かった。