誰だってなれなくてもどかしいんだ

ボドゲ

ザバンドールの鉱山

ザバンドールシリーズ3作目らしい。しかし、シリーズのはずだが全然デザイナーは違うという罠。
各プレーヤーは鉱山を持ち、鉱山に様々な種族を派遣して宝石を手に入れる。そして、手に入れた宝石で競りを行い新たな種族や勝利点を獲得する、というのがゲームの大まかな流れだ。また、手に入れた種族や置物は宝石でレベルアップさせることで初めて効果を発揮する。
残念ながら、いまいち良いゲームとは思えない。派遣する種族を増やすためには競りに勝ち、そうして種族を手に入れレベルアップしないと収入が増えないのだ。しかし、入札は親手番が圧倒的に有利な仕組みになっていて、入札に負けると挽回が結構難しいような印象を受ける。つまり、種族を落札できなかったプレーヤーが収入を増やす方法に乏しいので、ゲームから脱落しやすいと思えてしまう。また、秘密入札もいまいち盛り上がりに欠ける部分があるのではないか。他プレーヤーとの交渉もうまく機能しているとは言い難い。
今回は基本ルールでやったのでキャラクター間の性能は同じだが、追加ルールではこの能力が結構違うのだ。こちらで遊べばいいのかもしれないが、それでも勝ち筋が2つ以上あるゲームには見えない。基本ルールはシンプルで分かりやすいだけにちょっと残念。

サンダーストーン

ドミニオン型のデッキ構築ゲーム。プレーヤーは冒険者となって村で装備をかき集め、ダンジョンに潜ってモンスターを倒すのだ。
ようするにドミニオンだが、ドミニオンと違い、自分の手番には村に行くか、ダンジョンに潜るかを決める。村に行けばお金で人を雇い装備を整えるられるし、ダンジョンに潜ればモンスターを倒して勝利点を得ることができる。この、リソースを、お金→勝利点、ではなく、お金→戦闘力→勝利点、と変換していかなくてはならないのがドミニオンにない要素だ。お金は様々なカードに複合して付いており、例えばショートソードを持って村に行くと3コインとして扱うし、たいまつなら2コインとか付いている。また、村やダンジョンのどちらかでしか効果を発揮しないカードも多い。
とにかく、ドミニオンより雰囲気が良いのが素晴らしい点。村でパーティーを揃えて、ダンジョンに潜るというRPGの基本行動を簡単に体験できる。経験値という概念もあるので、レベルアップも可能だ。アイコンの種類は結構多いが、ドミニオンのようにカード効果が複雑ではないので、それほど難しさは感じない。また、コンボが次々繋がったりはしないので、待ち時間はそれほど長くないだろう。
残念なのは、ややカードバランスが悪いと感じられることだ。一部明らかに弱すぎるカードや強すぎるカードがあり、ゲームとしての選択肢を狭めていると思う。また、モンスターは3種族を選ぶが、出現順は完全にランダムなので、序盤に強すぎるモンスターがそろって出てしまい、しばらくの間ゲームが全く進行しない場合もある。そして、モンスターの勝利点も大型モンスターの方が明らかに効率がよいので、モンスターの引きが悪いとゲームには勝ちにくい。このあたりは、追加セットに特殊な勝利点の導入を期待したいところだ。
とにかく、簡単にRPGの雰囲気を味わえるのが魅力なのが、サンダーストーンなのだ。

フレスコ

絵画職人になり、フレスコ画を修復するゲーム。
ゲームの進行だが、最初に職人の起床時間を決める。起床時間が早いと最初に行動できるが、職人の機嫌が悪くなり、また、市場の絵の具も高くなる。遅く起きればその逆だ。起床時間が決まったら、絵画職人を絵の具市場や聖堂に派遣して、絵画の修復を目指す。
ルールは比較的シンプル。赤と青の絵の具を混ぜると紫の絵の具になる、など直感的にもわかりやすい。それでいて、起床時間の選択や市場での絵の具購入など、適度なプレーヤー間の相互作用がある。まさにバランスの取れた素晴らしいゲーム。また、プレイ時間も1時間少しというのもありがたい。
絵が好きな人はプレイしてみては。